選ばれる理由
長年の経験を生かして「おなおし」いたします。
長年この業界に身を置き、会社に所属しながらシミ抜きの技術を磨いてきました。その中で一番強くもどかしく感じていたのは、お客さまのご要望をお断りすること。断ってしまえば、その衣類は諦められてそれっきり。確かに場合によっては本当に無理な場合もあるし衣類に永遠の命があるわけではないですが、多くのケースは修復することができます。皆さまにとって思い入れのある品々はどうしてもあきらめてほしくないし、私自身もあきらめたくありません。
シミ抜きは専門の100〜150種類ほどある薬剤を駆使します。「シミ」と一口に言っても、内容はさまざま。一つのシミに複数の成分が混ざっている場合もあります。基本的にはどんなケースに対しても最適な薬剤の組み合わせ、順番などが存在します。豊富な経験の中からその「正解」を導き出し、シミを抜いてキレイな状態を取り戻します。
修復師が、高度な「おなおし」を実現します。
その技術を保証するのが、社団法人 京技術修染会によるエキスパート「修復師」の認定です。合格には非常に多くの実務経験が必要とされ、筆記と実技の試験を通過しなければなりません。合格しても3年更新のため、常に知識をアップデートしておく必要性もあります。この認定を受けているのは全国で約100人前後で、新潟県には4人だけ(2023年1月現在)。弊社代表の加藤礼は、2022年12月に認定を受けました。
京技術修染会は、和服の本場・京都を発祥とすることなどから、色修復に対しても非常に強いこだわりを持っています。それを経験則でなく、科学的なアプローチによって多くの知見を積み重ねているのです。染料と顔料のチョイスとその配合比率、素材とその状態。色を素材に定着させる薬剤、使う筆の太さや定着させるための後処理――。科学的知識を根拠として数々の選択を適切に下すことで、高い精度での修復が可能となります。
安価かつスピーディーに対応いたします。
穴あきやほつれなどは、安価かつスピーディーに対応いたします。手縫いやミシン、または接着シートなどいくつかの手法の中からベストな方法をチョイス。中でも接着に関しては特殊な薬剤を使って、素材に合わせて「おなおし」します。これは市場の一般的な価格の3分の2ほどの安価で実現できる手法です。
安価と言えば、革製品も同様です。「おなおしや礼」が手がける革製品のリペアは、価格帯は10分の1程度。ただ、多少の傷跡は残る可能性もあります。本当にこだわっていらっしゃる方やハイブランドの品などに関しては、そちらに強い革専門リペアのお店を紹介することも可能。いずれにしても、お客さまにとって最適なゴールを模索するのが私のスタンスです。
言われた通りだけでなく、新たな道もご提案します。
お品物を「元通りにする」だけではなく「新たな提案をする」場合もあります。イエスかノーの2択だけではなく、第3の道。例えば、傷のついたエナメルのサンダルの修復を依頼されたことがあります。傷で合成皮革がはがれている状態。それを元に戻すのは難しいけれども、お客さまと相談して、ラメの入った違う色の塗装をし直しました。もちろんご予算との兼ね合いもあるでしょうが、「あきらめたくない」というお客さまの思いに寄り添いながら提案してまいります。
このように、さまざまな「おなおし」は、「直す」だけではなく「治す」営みなのです。